定期的に読んだ本と感想を書いていきます(*゚∀゚)っ
第六十二弾
スタンフォードの自分を変える教室
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タイトル : スタンフォードの自分を変える教室
ジャンル : ビジネス
評価 : ★★★★★
対象 : 自己啓発・心理学
著者 : ケリー・マクゴニカル 著
感想 :
スタンフォード大学で博士号(心理学)を取得し、スタンフォード大学
の健康心理学者の著者が書いた本ですね。
健康以外にも、成功や人間関係の向上に役立つ実践的な戦略を
提供しているようです。
で、内容は
『何か達成したいことがあって、それを阻害する思考パターンは何か?
どのような思考パターンをすればイイか?意志力を鍛えるためには?』
が書かれています。
特に、心理学や、脳の働きの観点から、目の前に起こった事象に対して
どういう思考パターンが起こるか?が実験や研究、理論から説明して
くれています。
内容も理論立てて説明してあって、
『なるほど、こういう思考パターンが失敗に導くのか。』
というのが、めちゃくちゃ分かりやすく書かれています。
逆に、
『こういうとらえ方をするといいのか。』
というのもわかります。特に、この本では『意志力』に着目してあって
どういうときに『意志力が落ちるか』また『意志力が上がるか』が
とってもわかりやすいです。
具体的な内容を一部ご紹介します。
【思考パターン1】(努力の方向性)
●『良いこと』やっていると思い過ぎない。
⇒良いことをやっていると思うと、それを打ち消すように悪いことを
したくなる。道徳的にいいことをすると、少しくらい自分の好きに
行動してもいいだろうと思ってしまう。
●人は正しいことはしたくないと感じる
⇒道徳的に『正しい』と思える事には反発したくなる。人間の行動
基準は『欲しいものを手に入れる』、『欲しくないものは遠ざける』
ことだと理解する。
●つまり
⇒達成したいことをしていて、それを『良いこと』とか『正しいこと』
基準でやろうとするのではなくて、『これは自分に必要なこと』
『欲しいこと』と理解したうえで努力する。
自分を見失いそうになったら、『立ち止まって「なぜ自分は頑張
っているのか?」と問いかける』。
【思考パターン2】(先送り)
●今の自分の判断よりも未来の自分の判断のほうが合理的に判断
できると思い込む。
⇒人は今の判断よりも将来の自分のほうが、合理的だと思い込む。
例えば、ダイエットをしていて「今日はケーキを食べてしまったけど、
明日は必ず我慢できる。」など。
こういった思考パターンに入ると、次の日も必ずケーキを食べる。
あとで、取り返せると思っていないか?
そういう思考パターンの人は先送りし続ける。
●つまり
⇒目の前に目標達成を阻害することがあり、その誘惑に負けそうに
なっている場合、「明日は大丈夫」と考えるのではなくて、一度
立ち止まって、
「ずっと先延ばしして、後でツケを払ってもいいのか?」と自分自身に
問いかける。
【思考パターン3】(欲求と幸福感)
●快感の予感が行動を狂わせる
⇒人間の頭が欲求に支配され、ドーパミンが出ると、その欲求を満たさ
そうとすることしか、考えられなくなる。
特に、人間はその欲求を満たすことよりも、『欲求を満たせる可能性
がある』ほうに強く惹かれる。
なので、実際に欲求を満たしてもそれほど満足感がえられず、『次の
可能性を求めて』次々にその欲求に従って行動する。
ラットの実際の実験で、脳のその部分を刺激すると、欲求は満たせて
いないのに、満たそうと、食べ物や飲み物も取らずに、ずっと電気網
の上を、足が焦げるまで走りつづけた。
●つまり
⇒ここでも一歩立ち止まって、「自分はどこに向かおうとしているのか?」
と、気づくことが大切。
【思考パターン4】(罪悪感)
●努力が失敗した時の罪悪感
⇒失敗して罪悪感を感じると、その失敗したことをもう一度やる可能性が
高くなる。例えば、「昨日のみ過ぎた。。自分は何やっているんだ。。」
と感じると、その次の日もまた飲んでしまって、悪循環にはまる。
自己批判はうつ病の最大の予兆。
●つまり
⇒失敗して、罪悪感を感じるのではなく、ありのままを受け止める。
また、失敗した時に自分を許す。
許すと次も同じ失敗をしてしまう可能性が、高くなるような気がするが、
実は逆で、ありのままを受け止めることができ、失敗する可能性が
低くなる。
【思考パターン5】(決心するだけ)
●決心した時、気分は晴れやかになるが
⇒決心して、変わった後の未来を想像するとストレスは軽減し、気分は
晴れやかになるが、実際に大変なのはそのあとの努力。
そこで挫折してしまう人も多い。
つまり、『決心して気分がよくなる』⇒『努力して挫折し落ち込む。』
⇒『決心して気分がよくなる』は、一番楽に気分がよくなるがこれでは
何も進まない。
●つまり
⇒決心して、努力した時に、『どういうときに自分が失敗するか?』と
少し悲観的な一面も持って、努力することが大切。
など、失敗する思考パターンの原因がかなり詳しく書かれています。
アクションアイテムはどちらかというと少なめですが、原理や原因をしら
ないと、次に生かせませんので、そういう意味ではかなり役に立つ本
でした。
努力の方向性を間違わないために、自分のことをもっと深く知るために
おススメします。
ぜひ一度読んでみてください!
では!